ほけんの窓口のマーケティング戦略を分析した話

この記事でわかること

  • ほけんの窓口は「30代子持ち主婦」をメインターゲットにしたマーケティング戦略を展開している。
  • ほけんの窓口は広告や店舗展開で「密着」戦略で差別化を行っている。
  • ターゲットや差別化の戦略が4Pとマッチしているのでマーケティングに成功している。

こんにちはー、ウチダです。

私は保険代理店でデジタルマーケティングを担当しています。

マーケティングは全く経験がなく、いまは本を読んで勉強しています。

今回は佐藤義典さんの「ドリルを売るには穴を売れ」でマーケティングを勉強してほけんの窓口のマーケティング戦略を分析した話を紹介します。

ドリルを売るには穴を売れ 誰でも「売れる人」になるマーケティング入門 [ 佐藤義典 ]

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感想(39件)

保険代理店のデジタルマーケティングで見込み客を月に10件作りたい!

保険代理店のデジタルマーケティングで見込み客を月に10件作りたい!

私は愛媛県松山市にある保険のぽるとに勤めています。

保険のぽるとは来店型の保険ショップで、お客様に来店いただき保険の相談を承っています。

私は保険業務の傍らデジタルマーケティングも担っています。

保険のぽるとの課題は新規顧客の獲得です。

既存客からの紹介やネットやSNSなどの媒体から新規顧客を獲得しようと試行錯誤しています。

しかし、月に10件のハードルは高く、実現できていないのが実情です。

もともと私もマーケティングの知識はなかったため、現在勉強しながら試行錯誤しています。

今回は佐藤義典さんの「ドリルを売るには穴を売れ」を勉強しました。

ドリルを売るには穴を売れ 誰でも「売れる人」になるマーケティング入門 [ 佐藤義典 ]

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まずは本書の内容を紹介します。

マーケティングの基礎をわかりやすく解説している「ドリルを売るなら穴を売れ」を読んでみた

マーケティングの基礎をわかりやすく解説している「ドリルを売るなら穴を売れ」を読んでみた

佐藤義典さんは営業やマーケティングを主に経験してきた経営コンサルです。

無料マーケティングメルマガ「売れたま!」の発行者としても知られています。

「ドリルを売るなら穴を売れ」はマーケティングの基礎をわかりやすく解説した本です。

最低限の理論を、最小限のカタカナで体系的にわかりやすくをテーマに書かれています。

小難しい理論は一切なく、買い手目線からマーケティングの考え方が解説されています。

またストーリーで実例を交えながら解説されているため、内容が具体的にわかりやすい特徴もあります。

私が印象に残ったのは「売り手目線になるとお客様の感覚が失われる」ことです。

私たちは買い物したりカフェに行ったりするときに必ずお店を選んでいます。

このときにすでにマーケティングが働きかけています。

つまり私たちは常にマーケティングの中で暮らしています。

しかし、売り手になった途端、買い手の気持ちを忘れるとは不思議なことです。

本書では買い手がお店やサービスを選ぶ考え方が最小限のカタカナで書かれており、非常にわかりやすい内容でした。

今回はアウトプットとして「ほけんの窓口」のマーケティング戦略を考察した話を紹介します。

保険代理店のマーケティングに成功している「ほけんの窓口」を考察する

保険代理店のマーケティングに成功している「ほけんの窓口」を考察する

保険のぽるとと同形態で競合の「ほけんの窓口」について、マーケティング戦略を見ていきます。

ほけんの窓口は来店型の保険代理店です。

乗合代理店なので40社以上の保険会社の商品を扱っています。

直営店405店舗を運営、パートナー店235店舗、22の銀行と保険の窓口販売の提携を行ない75店舗の運営支援を行っています(2018年6月時点)。

営業収益(販売手数料収入)372億円、決算を公表している保険代理店の中で1位(2017年度)。

事業規模は非常に大きいですが、同形態の保険代理店として見習うべきポイントは多々あるでしょう。

ネットで検索していると「ほけんの窓口」のマーケティング戦略に関する資料がありました。

これを参考に来店型保険代理店のマーケティング戦略を考えていきます。

マーケティングは身の回りで起きている!知っておくべきたった4つの理論

マーケティングは身の回りで起きている!知っておくべきたった4つの理論

マーケティングでは次の4つを最低限知っておく必要があります。

  1. ベネフィット:顧客にとっての価値
  2. セグメンテーションとターゲティング:顧客を分けて絞る
  3. 差別化:競合よりも高い価値を提供する
  4. 4P:価値を実現するための製品・価格・販路・広告

それぞれ解説しながらほけんの窓口の戦略を見ていきます。

保険代理店が提供するベネフィットは「保険を持つことによる経済的な安心」

保険代理店が提供するベネフィットは「保険を持つことによる経済的な安心」

ベネフィットとは顧客にとっての価値です。

保険代理店では「保険商品」が商品でしょう。

しかし、顧客は保険商品が欲しくて来店するわけではありません。

  • 「自分が病気や怪我、死亡に遭った時、経済的な保障があるので安心」
  • 「商品や設備、建物などに事故や故意に損傷、破壊がなされたときに経済的な補償があるので安心」

つまり「保険を持つことによる経済的な安心」に価値があると思います。

顧客が「買う」決断をするのは、顧客が得られる価値が支払う対価より大きいと感じる時です。

マーケティングの基本概念

保険で考えると保険金が該当するでしょう。

よく「貯金は三角、保険は四角」と言われます。

もし事故などでお金が必要になった時、どうやって払いますか?

十分な貯蓄があれば自分の財布からお金を出して払えばよいでしょう。

しかし、十分な貯蓄ができるまで時間がかかります。

そこで保険を契約すれば、十分なお金をすぐに用意できます。

少額の保険料で大きな保障(補償)が得られるのがベネフィットでしょう。

保険のベネフィット

つまり顧客は「自分が事故などにあった時に治療や修復するためにお金を用意する手間」を対価として考えます。

それに対して保険の保障(補償)を買う方が価値が高いと考えるので、保険を買うのです。

それなら保険会社から保険を直接買えばいだろう。

顧客が払う対価には保険を選ぶ手間も含まれます。

保険会社ごとに商品の内容が異なり、最適なプランは異なります。

また顧客自身が必要な保障(補償)を理解していないこともあるでしょう。

そこで保険代理店がニーズ喚起や保険商品の提案をすることがベネフィットになります。

顧客が支払う対価よりベネフィットを大きくする方法は次の3つです。

  1. 「顧客にとっての価値」を高める(ベネフィットの最大化)。
  2. 顧客が買うための手段、時間、エネルギーを減らす(支払う対価の最小化)。
  3. 値下げをするための努力をする(支払う対価の最小化)。

各ベネフィットについて、ほけんの窓口の戦略を当てはめた表がこちらです。

ほけんの窓口のマーケティング戦略1

保険のぽるとも同様のベネフィットを有します。

ただ、広告費にかけるコストが全く違うポイントがあります。

2016年時点でほけんの窓口はテレビ広告などに10億円も投資しているそうです。

これは中小企業には難しい戦略です。

対抗するには別の切り口が必要でしょう。

次にターゲット顧客を見ていきます。

ほけんの窓口のメインターゲットは「30代の主婦層(子どもは小学生)」

ほけんの窓口のメインターゲットは「30代の主婦層(子どもは小学生)」

保険の窓口のメインターゲットは30代の主婦層です。

子どもは小学生を想定しています。

7割の世帯は女性が家計管理を行っているそうです。

相談のきっかけの1位は保険料の節約のため。

2位は保障内容に不安があるため。

家計の見直しの中で、節約できるものとして生命保険がターゲットになることを想定しています。

多くの女性は自分の判断だけでは不安があるので、専門家に相談する傾向があります。

そこでほけんの窓口が「相談所」になっています。

節約したい、安心できる保障が欲しいニーズを30代子持ち主婦というターゲットで表しているのです。

保険のぽるとも同じターゲットを狙っています。

ただ、新規客の来店数は月に5人以下であり、ほけんの窓口の20〜25件とは大きな差があります。

なぜ保険のぽるとは集客に苦労しているのか、差別化の観点から考えます。

ほけんの窓口はマーケティング戦略で「密着軸」を差別化ポイントにしている

ほけんの窓口はマーケティング戦略で「密着軸」を差別化ポイントにしている

どんな業種でも競合が存在するため、顧客から選ばれる理由が必要です。

選ばれる理由づくりこそ差別化の戦略だと思います。

差別化の戦略には3つがあります。

  • 手軽軸:「手軽にさっさと済ませたい」顧客を狙ったもの。
  • 商品軸:「とにかく良いもの」を求めている顧客を狙ったもの。
  • 密着軸:「私の好みを知ってる店」「気心が知れているお店」を求めている顧客を狙ったもの。

どの軸に特化させるかが非常に重要な戦略になります。

他の軸は平均以上の価値は提供しますが、「これだけは絶対に勝つ1本の軸」を決めることが重要です。

ほけんの窓口の差別化戦略を整理しました。

ほけんの窓口の差別化に対するマーケティング戦略

中でも密着軸に特化しているように思います。

ビジネス心理学でジョハリの窓を応用できることが知られています。

お客様がショップを知っている状態にすることで、お店に好意を抱くものです。

ジョハリの窓を応用したマーケティング

★詳細な解説動画はこちら★

また、行動経済学では単純接触効果が知られています。

これは「人は繰り返し接すると好感度や印象が高まる」傾向があることです。

広告を増やしたりショップの場所を生活圏に近くしたりことで顧客が見聞きする機会が増えます。

自然と顧客がほけんの窓口を意識するようになるのでしょう。

ほけんの窓口は保険ショップというよりマーケティング会社と捉えたほうが良いかも知れません。

保険のぽるとは手軽軸や商品軸は平均点以上だと思います。

ただ、密着度が低いのが課題です。

たしかに来店いただいた顧客とはかなりの頻度で親密になっています。

実際、保険の成約率も90%を超えており、ほけんの窓口の50〜60%を圧倒しています。

ただ、認知度が低いため、そもそも来店者数が少ないのが大きな課題です。

中小企業では広告費にかけられる予算も限られているのが実情です。

お店の価値をどうやって顧客に伝えるかが非常に重要でしょう。

そこで顧客に価値を提供する方法を4Pで考えます。

ほけんの窓口はターゲットと差別化が4Pとマッチしているので成功している

ほけんの窓口はターゲットと差別化が4Pとマッチしているので成功している

4Pとは顧客に価値を提供し、その対価としてお金をもらうための具体的手段です。

  • Product(製品・サービス):製品やサービスを通じて顧客に価値がもたらされる。
  • Promotion(広告・販促):製品・サービスの価値を顧客に伝える。
  • Place(流通・チャンネル):実際に顧客に価値を届ける経路。
  • Price(価格):集金することで会社に価値の対価がもたらされる。

ほけんの窓口の戦略に当てはめて考えます。

ほけんの窓口の4Pに対するマーケティング戦略

さらに4Pをターゲットの特徴や差別化戦略と合わせて整理します。

ほけんの窓口の4Pをターゲットの特徴や差別化戦略と合わせて整理

整理すると本当によくできた戦略だと思います。

顧客が保険に加入するまでのフローは以下の通りでしょう。

  • テレビやネットなどの広告で無意識に刷り込む。
  • 保険の見直しや加入を意識し始めた時、生活圏や通勤圏にあるショップが目につく。
  • ネットで情報収集したとき真っ先に調べる。
  • 無意識に刷り込まれているので好感を持ちやすく、まずは行ってみようと考える。
  • 話を傾聴してもらえると安心する。
  • 高い専門性をもつFPにアドバイスを受け、情報を比較し、納得する。
  • 保険に加入する。見直しする。
  • 友人、知人に紹介する。

保険のぽるとも同様の戦略をとっています。

ただ、認知度が低いので真っ先に検索されないのが課題でしょう。

ここまでが「ドリルを売るには穴を売れ」を読んで考察した内容になります。

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競合で成功している会社のマーケティング戦略を考察することで、保険のぽるとに何が必要か明確になってきました。

次回の記事で保険のぽるとの戦略をどうするべきか考えていきたいと思います。

ここまで読んでくださりありがとうございました。

1995年生まれ、佐賀県出身。 高専を卒業して大手化学メーカーの研究職に就職するが、投資で1200万円作ったので好きなことをやろうと決め、5年で退職する。 現在は保険代理店に勤めながらお金から自由になる仕組みづくりに挑戦している。 趣味は国内旅行。「コロナが明けたら旅行に行こう」が妻との合言葉。

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