親世代の常識は疑え!確定拠出年金ができた背景を解説します
2024-07-16 by 内田裕之
こんにちは。
投資で老後資産づくりに励むうっちゃんです。
2019年に老後2000万円問題が話題になり、同時に確定拠出年金(DC年金、イデコ)もニュースに取り上げられました。
しかし、時代背景をよく知らない方も多いのではないでしょうか?
そこで、今回は確定拠出年金ができた背景を説明します。
この記事は内容に広告・プロモーションを含みます。
昔はお金を増やすのが簡単だった
今回はガル子さんとボイ男くんの家庭を使って説明します。
ガル子さんは専業主婦、ボイ男くんは会社勤めのサラリーマンです。
2人が晩ごはんをとっていると、ニュースで老後2000万円問題が話題になりました。
老後資金が気になったガル子さんは、晩ごはんの後に父のおじいに電話しました。
ガル子「おじい、退職金について教えてよ。退職金はどうやって支払われているの?」
ジイ「退職金は会社が払ってくれるものなんよ。」
おじいはガル子さんに退職金の説明をはじめました。
おじいの会社では、確定給付企業年金を採用していました。
- 確定給付企業年金では退職金はあらかじめ確定している。(独自の計算式あり)
- 将来受け取る年金の額が、会社によって保証される。
- 会社が従業員の退職金を運用して作る。
- 会社の運用実績が悪い場合、会社は追加でお金を出さないといけない。
ジイ「いわゆる、昔の退職金制度じゃよ。会社に長くいれば退職金はたくさんもらえたわい。あの時代はよかったのお。」
バア「1000万円は溶かしてしもうたけどね。」
ジイ「お、おばあ!後ろにおったんか!わしが悪かった!離れんといてくれ〜。」
おじいは泣きつくような声を出しながら、電話を切りました。
(参考:資産運用を短期でやめて失敗した話)
電話の後、ガル子さんは不思議な気持ちになりました。
ガル子「昔は、会社が退職金を用意してくれていたんだよね?なんで今は自分で退職金を準備しないといけないんだろう・・・。」
ガル子さんはスマホで情報を探しました。
すると、こんなグラフを見つけました。
これは10年国債の金利の推移を表しています。
(参考:10年国債の金利)
H5年(1993年)までは金利が5%程度ありますが、その後急落しています。
例えば、H5年に10年国債を購入した場合、次のようになります。
- 支払ったお金は10年後のH15年まで返ってこない。
- 投資額の5%がリターンとして毎年もらえる。
(参考:資産運用における債券とは?)
また、10年国債の金利は預貯金の金利とも関係があります。
ゆうちょ銀行の定期預金の利率を見ると、1993年頃は3%弱ありました。
10年国債の金利と預貯金の利率には2%弱の差があり、これで銀行は儲けることができました。
ガル子「そうか!昔は国債の金利が高かったから、銀行の利率も高かったんだ!そして、会社は銀行にお金を預けるだけで、簡単にお金を増やせたんだ!」
しかし、いまは国債も預貯金も利率がほぼ0%です。
ガル子「これが時代が変わったってことね〜。」
確定給付年金の説明のとおり、従業員の退職金が不足した場合、会社が追加でお金を出す必要があります。
これは会社にとってリスクです。
そこで、確定拠出年金という新たな制度が誕生したのです。
ガル子「国債という安全資産の金利が下がってしまったから、昔よりお金を増やすのが大変になったんだ。」
ガル子さんは確定拠出年金を調べる決意をしました。
つづく
時代とは経済の変化を指している
今回は確定拠出年金ができた背景を説明しました。
要するに、国債(安全資産)の金利が下がって、お金が増やしにくくなったから、従業員に自分でお金を増やすように促す制度ができたのです。
つまり、いまの時代は自分でお金を増やす方法を学ぶ必要があるのです。
昔の人のように不勉強では生きていけません。
資産運用を一緒に勉強して、正しいお金の増やし方を身につけましょう!
この記事が面白いと思ったらTwitterやブログで紹介していただけますと嬉しいです。