子どもに苦労させない「コミュニケーション格差」をなくす子育てとは?
2022-12-29 by 内田裕之
- 「子どもが大人になったときに苦労させたくない」
- 「社会になじめる子どもに育てるには何が必要だろう?」
この記事はそんな方へ向けて書いています。
こんにちは。
コミュニケーションが苦手なうっちゃんです。
子どもが大人になったときに苦労させたくないけど、どういう子育てをしたらいいのか悩んでいませんか?
実はコミュニケーションができない人になると恐ろしいほど人生に苦労してしまいます。
この記事ではコミュニケーション格差のもとになる非認知能力について紹介します。
子どものコミュニケーションスキルのアップに役立つと嬉しいです。
この記事は内容に広告・プロモーションを含みます。
■目次
ある能力を高めるとコミュニケーションが改善する
私はコミュニケーションができない大人です。
仕事ではお客さんに気遣いが足りなくて迷惑をかけたり、妻とは何度も夫婦喧嘩をしてきました。
上司からはコミュニケーションの極意を教わっています。
(参考:コミュニケーションができる人、できない人の差とは?できない人に欠けている思考を解説)
でも、世の中には同い年でもコミュニケーションができる人がいます。
お客様から信頼を集めて売上をあげる人、たくさんの友人に囲まれ、自由に恋愛を楽しむ人もいます。
何が違うんだろう?
私は勉強はできた方でした。
高校受験では中学校で唯一特進科に合格しました。
高専ではテスト前に模範解答を全員に配り、その中でも学年1位を取得しました。
でも、社会に出てから仕事がまったくできません。
お客様から信頼を集めることがうまくできません。
売上をあげられませんし、恋愛も全くうまく行きませんでした。
まさしくコミュニケーション格差といえます。
コミュニケーション格差はなぜ起こる?
答えは学研の教育情報誌(2022年後秋版)にありました。
子どもの未来に向かう力をはぐくむには?というテーマで京都大学大学院文学研究科准教授の森口佑介さんが寄稿したものです。
最近の教育学や経済学では、人の能力を次の2つに分けています。
- 認知能力(IQなど数値化できるもの)
- 非認知能力(EQなど数値化できないもの)
コミュニケーション格差は非認知能力の格差から生じるものです。
非認知能力とは
非認知能力には次のものが当てはまります。
- 目的に向かって自分をコントロールする力である実行機能(自制心)
- 粘り強くがんばる忍耐力
- 仲間やお客様、家族との付き合いなど他人と関わる力
- 思いやりなど
非認知能力が低いと目の前のことばかりに集中して未来のことが考えられない人になります。
逆に高ければ目の前の誘惑に惑わされずに目標を達成し、未来に向かってがんばれる人になります。
非認知能力に注目が集まった理由は、非認知能力が高いほど将来学歴が高く、収入や社会的地位の高い職業につきやすいだけでなく、健康意識が高いことがわかったためです。
非認知能力が高いほど考える力など学力の土台や人間性の核になる大切な力だと注目されています。
非認知能力を高める方法
非認知能力を高めるには、子どもの頃から両親の関わり方がとても重要です。
保護者や身近な大人との信頼感とお安心感のある関係が非認知能力の土台となるからです。
子どもは不安な気持ちを受け止めてもらうことで、大人への信頼感や安心感が生まれ、新しいことにチャレンジできるようになっていくからです。
ゲームをする時間を制限することで自制心を育てたり、友達や兄弟と助け合うことも大事です。
また、親が手本を見せることも大切です。
家族で決めたルールを大人もきちんと守ること、交通機関で席を譲る、募金や寄付をするといった姿を見せることが大切です。
子どもは親の姿を見ることで他人を思いやる気持ちが自然と身につきます。
両親との関係を振り返る
コミュニケーションができない理由が両親にあるとしても、18歳を過ぎれば自分で人生を十分に選択できます。
つまりスタート地点は親の影響で大きく後ろにあっても、進む方向やスピードは自分で決められます。
また、私も娘がいるので将来苦労してほしくないという気持ちがあります。
自分の過去を振り返ることで反面教師にしたいと思います。
私の両親は2〜3歳の頃に離婚して、私は父方につきました。
父は住宅ローンの返済のために仕事に励みました。
朝7時には家を出て、夜10時に帰ってくるような生活です。
休日は泥のように眠り、起きれば趣味の映画を楽しんでいました。
祖父母と父以外の大人といえば、叔母夫婦くらいです。
中学生のころから父の再婚相手が実家に来ました。
新しい母親は教育熱心で、家のルールを勝手に作っていきました
突然の変化に私はよく反発していました。
高専時代は県外の寮に住んでいましたが、規制するたびに新しい母親と喧嘩していました。
この頃から実家は安全地帯ではなくなりました。
また、父も親子喧嘩を治めることができませんでした。
母親のためにお金をたくさんかけてきたんだから仲良くしなさいという趣旨の声をかけ、父親にも不信感をもってしまいました。
23歳のころに父親が「幼少期はたくさん話して笑顔をみせてくれたのに、なんで大人になってから変わってしまったのか」と訪ねてきました。
そのとき私は「なぜ10年前に言えなかったのか」と冷たく返事をして、実家にはほとんど帰ることがありませんでした。
両親と信頼感や安心感のある関係を築けなかった結果がいまの私でもあります。
もちろん27歳になった今、すべての責任は私にあるのでこれから自分自身を変える必要があります。
非認知能力を高める子育てとは
子どもの非認知能力を高めるにはどうしたらよいでしょうか?
自制心を育てる
子どもが自分自身をコントロールする力や、思いやりをもって行動する力を伸ばせるように、家庭で意識してサポートする必要があります。
例えばゲームを我慢して宿題やお手伝いができるように、またサッカーの試合などに向けてコツコツ努力できるように、親が家庭でサポートしてあげましょう。
信頼関係をもつ
両親や身近な大人との信頼感と安心感のある関係が非認知能力の土台になります。
子どもは不安な気持ちを受け止めてもらうことで、大人への信頼感や安心感が生まれ、新しいことにチャレンジできるようになっていきます。
人のために行動する
消しゴムを忘れた子に自分の消しゴムを割ってあげるといった助け合い、人のためになることができることも重要です。
家族で決めたルールを大人もきちんと守ること、交通機関で席を譲る、募金や寄付をする姿を子どもに見せましょう。
他の人と比較しない
他の人と比較して育てると、大人になってからも「私はあの人より年収が低い」「劣っている」と比較してしまいます。
前よりできたことに目を向け、褒めることが大切です。
子どもは褒められたり感謝の言葉を伝えられたりすることで意欲や自信が育まれ、非認知能力が高められていくのです。
まとめ
この記事ではコミュニケーション格差のもとになる非認知能力について紹介します。
- コミュニケーションができない人は非認知能力が低い。
- 両親が子どもと信頼関係をつくり、人の役に立つ姿を見せることで非認知能力が高まる。
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